3月 06

ホール探訪#3 海老名市文化会館小ホール(神奈川県海老名市)

ホール探訪#3 海老名市文化会館小ホール(2010年5月現在)

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海老名市文化会館小ホール(以下:海老名)は小田急線・相模線海老名駅下車、徒歩5分にあるホール。小ホールは500人位のキャパ、他に大ホールもあります。

まさに私の地元で頻繁に利用させて頂いています。
今回は国立音楽大学で私のクラスで学ばれた増〇さんが録音に使われました。私は図々しく録音ディレクターを努めさせて頂きました。
コンクールを受ける場合、一次がいわゆる「テープ審査」である場合も多々あります。今回その録音を海老名にて行ったという訳です。

ホールを録音の為使用する場合、ホール固有の残響が大切です。海老名は適度に残響があり録音に向いています。(…と知り合いの録音技師さんも話していられました)
今回はヤマハのフルコン使いましたが、ビアノの音色についてはもう少し改善の余地もあった気がします。
音的にはホール後ろ・センターにマイクを立てるのが順当かな?と思います。
録音時間は約4時間でしたが、増〇さんは、録音の最後の辺りで良いテイクを連発されてました。
録音は過酷な為、一般的には3時間越えるとパフォーマンスが下がります。最後に良いテイクを出すのは大変です。ガッツが必要です。立派でした。

2010年5月12日記

 
3月 06

平塚おとなのピアノ教室の様子(2010年5月記)

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平塚おとなのピアノ教室は神奈川県平塚市の市民センターに所属しているサークルです。
当初は平塚市文化財団と東海大学の文化交流の一環としてスタートしました。その時集まったメンバーがサークルを立ち上げ、私達東海大学芸術学科音楽学課程がお手伝いさせて頂いています。
文化交流として始まってから早くも7年過ぎました。

グループレッスンと個人レッスンがありますが、写真はグループです。
アンサンブルも積極的に取り入れています。場所的・経済的な理由から電子ピアノを使用していますが、逆に電子ピアノを使っているので、色々と音色を変化させてアンサンブルを楽しんでいます。
何しろ皆さん楽しい方々なので笑いが絶えない楽しい雰囲気です。

アシスタントとして、東海大学の学生、院生、卒業生たちがお手伝いさせて頂いてます。実践的な教育の場としての役割も果しています。

2010年5月記

3月 06

伊藤恵子ピアノリサイタル1~告知(2010年7月11日)

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伊藤恵子さんピアノリサイタルについてご案内致します。
日時:2010年7月11日
開演:19時  /  場所:テッドアートスタジオ
前売:2500円 /  当日:3000円

※デッドアートスタジオ:
恵比寿駅西口を出て、「恵比寿銀座」を通り、一個目の信号を渡り左側へ真っ直ぐ。カルピス本社、スポーツジムビビオ、を越したあたり、共立電気ビル7階

  • 伊藤恵子さんは国立音楽大学ピアノ専攻出身の新進気鋭女流ピアニストです。
  • 最近はピアノ以外にアコーディオン演奏家としても活躍中というマルチな音楽家です
  • 私も時々ピアノ聴かせて頂いてますが、理知的でしかも暖かい演奏をされる方です

プログラム

バッハ/パルティータ6番
ラヴェル/ハイドンの名によるメヌエット
ラヴェル/道化師の朝の歌
シューマン/幻想曲

 

2010年6月記

3月 05

ホール探訪#2 茅ヶ崎市民会館小ホール(神奈川県茅ヶ崎市)

ホール探訪 / #2.茅ヶ崎市民会館小ホール【2010年4月現在】

アクセス:神奈川県茅ヶ崎市/JR茅ヶ崎駅より徒歩10分位。バス利用した方が良い。茅ヶ崎市役所に隣接していて、茅ヶ崎の中心地という感じ。

ホール概観:
客席400名程度。少し古い感じがする。それがホールの風格に繋がっている?
客席は前3分の1位がフラット、後ろが傾斜している。

サウンド:
ピアノ(ヤマハフルコン)はよく音が出ます。中音域から低音域にかけては音が出過ぎる感じ。

会場で聞いてみると、残響はあまり感じられない。生の音が聞こえてくる感じがする。だからダンパーベダルの使い方がポイント。
少しこじんまりした演奏の方が好感度が上がりそう。
柔らかなタッチ・音色を目指して演奏すると良いと思います。

2010年4月24日記

3月 05

ホール探訪#1杉田劇場(神奈川県横浜市)

ホール探訪・・・#1杉田劇場【2010年4月現在】

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【ホール探訪:私が訪れた&演奏した経験があるホールとピアノについて、あくまで私見でレポートします。ビアノは調律・整音によってイメージが大きく変化します。記載した期日の状況とお考え下さい。】

アクセス:神奈川県横浜市/根岸線新杉田駅より徒歩5分位。駅に隣接したレストランやマーケットなどが入ってるビルの5階

ホール概観:
客席310名。こじんまりしてますが、2005年頃施工されたホールらしく、とても綺麗です。
客席は前半分がフラット、後ろ半分がやや傾斜している。

サウンド:
ピアノのメーカーは忘れましたがよく調整されたピアノで弾きやすく音も綺麗。ただ、私は伴奏での出演だったのでピアノソロの場合の状況はわかりません。感触が変わるかも知れません。

会場で聞いてみると、程よい残響もありグッド。ステージが非常に近くに感じられます。細かなニュアンスもビビッドに伝わります。逆に「アラ」が見えやすいとも言えます。

 

2010年4月24日記

3月 05

貞静学園で教鞭を執っていた江田礼子先生のこと2(2010年3月)

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3月22日に上野毛のカトリック教会で江田礼子先生の追悼ミサが行われました。

先生の暖かい人柄を彷彿とさせるような小春日和。
集まった人は多くはないけど、しっとりとしたやさしさと柔らかさに満ちたミサでした。

オルガンを使わず、みんなでしみじみと賛美歌を歌いました。
みなさん江田先生のことを思い出されていたに違いありません。

私は、敬虔なクリスチャンである先生のイメージが結びついて、賛美歌がいつになくやさしく聞こえてきました。

インタネットで検索してこのサイトにたどり着き、江田先生のことを思い出してくださる方がいられますように…。

2010年3月記

3月 05

共感覚の解説~色字共感覚について

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共感覚について少しご説明します。

共感覚というのは、簡単に言ってしまえば、聴覚と視覚、嗅覚と触覚…というように人間が持つ五感のうちいずれかの感覚にお互いに関連する何か?を感じることです。
ちなみに第6感は違います(笑)

一説によると25000人に一人。別の説だと2000人に一人。
いろいろな説がありますがよくわかっていません。
最近はこだわりもなくなってきたので、共感覚を持っている方が「自分は共感覚だ」と名乗ってくださるのですが、
昔は、「変な奴」と思われたくないから黙っていた?とも考えられます。

ちなみに芸術というのは、何か別々な事柄につながりを感じることから生まれいずるという側面もあり、
芸術には、共感覚的な比喩が潜んでいると主張する学者もいます。
例)庭の噴水を見てインスピレーションを沸かせて名曲「エステ荘の噴水」を作曲したリストなどなど。
ちなみにエステ荘の噴水については、NHKのアマデウスという番組にも取り上げられていました。

話は本題に…
いろいろな種類の共感覚の方がいらっしゃいますが今回は字を見るとその字に色を感じる色字共感覚についてです。
どの字が何色にみえるか?はその人独自の感覚なので、共通性はありません。
今回は「3」の字を赤色に感じる人の場合です。

今みえている写真をご覧ください。
全部黒白の数字の羅列の写真をですね。もし、3の字に赤色を感じる方は、もう一枚の写真の様に見えているらしいです。
つまり、カタカナの「キ」がみえてくるはずです。
しかも一瞬見ただけで即座にそう見える。又、時間がたっても感覚は変わらないので、いつも同じに見えるらしいです。

もし皆さんの中で、今回の様に字に色を感じる方がいらっしゃったら是非是非コメントを残してくださいね。
感想を教えてほしいです。

2010年3月12日記

3月 05

面白ピアノ曲解説14.晩秋の森に吹く風~シベリウス/樅(もみ)の木

樅(もみ)の木~晩秋の森に吹く風

Sibelius – Granen, The Spruce op.75-5

樅(もみ)の木は、Wikipediaによると、樅、学名Abies firma)は、マツ科モミ属常緑針葉樹だそうです。有名なクリスマスキャロル『もみの木』(ドイツ語原題: O Tannenbaum; おお、モミ(Tannen)の木よ)からもうかがわれるとおり、ヨーロッパでは伝統的にヨーロッパモミが使われてきた様です。

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樅の木は、シベリウス「樹の組曲」の中に収録されています。樅の木は、北欧では永遠の命の象徴だそうです。魂は樅の木から生まれ、そして樅の木へと戻る。つまり、永遠の生と死の象徴と考えられているようです。
 
 
まず、何処からともなく吹いてくる風で曲は始まります。季節は晩秋?。
そして、古く、ずっと昔からその地に静かに立つ樅の木のお話し(メロディ)が聞こえてきます。樅の木には過去からのさまざまな記憶がある。少しだけそんな樅の木の心が伝わってきます。
そして、樅の木の周りに更に強い風が吹き始めます。その風の中には人のさまざまな感情、喜怒哀楽が渦巻いている気がします。
樅の木は、孤高で、その葛藤を超越していて、「どんな時でも、私はあなたを見守っているよ!!」という人へのメッセージが含まれていると私は思います。
 
2011年 2月 28日記
3月 05

面白ピアノ曲解説13.鳥の鳴き声が3D感覚で聴こえてくる名作~ラヴェル/悲しき鳥たち

悲しき鳥たち~鳥の鳴き声が3D感覚で聴こえてくる名作

M.Ravel – Miroirs / Oiseau tristes

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悲しき鳥たちはモーリス・ラヴェルの傑作「鏡」の第二曲です。
私には、鳥の鳴き声が遠近感を持って聞こえてきます。まさに3D感覚に?
 
この曲は深い森がイメージできます。その中で鳥が鳴いています。
森は風が止まっていて緊張した瞬間、ゆったりと空気が流れ感じられる瞬間があったりします。
(風が止まったり、その動きが感じられないくらいゆっくり動いている・吹いている感じ?)
 
私は風の動きの中に様々な情景とその情景に何かの感情を感じます
 その中で鳥は、一羽で・複数で鳴いています。遠くで鳴いている…と思ったら近づいてきて目の前で「けたたましく」鳴きます。鳥が近づいてくる・遠のくという遠近感が見事に表現されています。その鳴き声が森にこだまする様も描かれています。
その様子は今風にいえば3D感覚? 
ところで、鳥は「悲しく」鳴いているのでしょうか?
悲しく感じるのはもしかすると人間の勝手な感じ方かも知れません。
鳥には何の感情もないはずです。その鳴き声を「悲しく」聴かせる!!
そこにRavelの「策略」とピアノ1台で作り出せる作曲技法の見事さを感じずにはいられません。

 2010年11月15日記

3月 05

面白ピアノ曲解説12.「家具の音楽」の巻~サティ・ジムノペディ1番

ピアノ曲解説12.「家具の音楽」の巻

Satie,Erik / Gymnop?dies 1
エリック・サティー / 3つのジムノペディより第1番img_901508_18380073_0
エリック・サティは、フランス近代作曲家です。当時パリで有名なキャバレー「黒猫」でピアニスト兼音楽全般のディレクターの様な仕事をしていた人です。
サティは自分の作品を「家具の音楽」と考えていました。
やはり彼の普段の仕事からひらめきがあったとも考えられますね。
(まさにそのまま、家具の音楽という作品もありますj)
今では当たり前ともいえるBGMとしての音楽の可能性を予言していた作曲家とも言えます。
 
ジムノペディ1番はメロディが美しく印象に残ります。
メロディはいつも同じ長さで同じ雰囲気を醸し出しています。
その繰り返しに落ちつき感が感じられます。
これはミニマムミュージックという同じ形を何度も繰り返す音楽スタイルでもあります。
だから、途中から聴いても違和感がなく、エンドレスに続けても違和感がない!!
BGMとして最高の構成です。
 
私は、和音の響きサティ独特の透明感と落ち着きを感じます。
この響きに浸って感じるトリップ感もなかなか良いです。
 
2010年08月28日記
3月 05

面白ピアノ曲解説11.「昼から夜へ移り変わる魔法の時」の巻

R. Shumann /Des Abends 
ロベルト・シューマン / 幻想小曲集作品12より 「夕べに」
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薄暮・・・慌しく時間が過ぎる一日、時が昼から夜へと移り変わろうとするほんのひと時、何故か時間がゆっくり動いている感じがしませんか?
魔法の時間とで言いましょうか…
「夕べに」は、その魔法の時間が感じられる不思議な曲です。
「夕べに」は幻想小曲集の第一曲ですが、幻想小曲集はシューマンが後に妻となるクララとの結婚を熱望していたにも関わらず、シューマンの恩師でもあったクララの父から反対されて悩んでいたころの作品です。
夢・空想・幻想、そして現実が交錯していた頃。
そんな若きシューマンだからこそ発想が湧き作曲できたのではないか?と思います。
一般には、同じ曲集の中の「飛翔」や「夜に」の方が注目されがちですが、「夕べに」も傑作です。
2拍子でありながら3拍子を感じられ不思議な曲です。その複雑に絡み合うリズム感が、幻想的なイメージを醸し出しています。シューマンしか書けないような全く別な世界へふっとワープしてしまうような瞬間(転調)が見事です。

私は、眼をつぶって聴いていると夕暮れの風景が浮かんできます。

 

 2010年08月12日記

3月 05

面白ピアノ曲解説10.「ベートーベンが恋人に捧げたソナタ」の巻

ベートーベン / ピアノソナタ24番テレーゼ

Beethoven / Piano Sonate No.24 Op.78

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「ベートーベンが恋人に捧げたソナタ」の巻

写真はベートーベン永遠の恋人とも言われているテレーゼ(テレーゼ・フォン・ブルンスヴィック)さんです。
ベートーベンの死後恋文が発見され、その宛先が誰か?数多くの研究者が研究していられます。つまりその宛先こそベートーベン永遠の恋人だろう!と言う訳です。
テレーゼさんはその最有力候補らしいです。

また、あの有名な「エリーゼの為に」のエリーゼは実はテレーゼだったという説もあります。実名では刺激的だから少し名前を替えた?

ピアノソナタ24番はテレーゼさんに捧げられており、少なくてもその時ベートーベンとテレーゼさんは仲が良かったと思います。
曲は壮大な作品が目白押しな中期のベートーベンにしてはコンパクトな2楽章構成です。

特に1楽章が優しくかわいい感じでテレーゼさんの人柄とそのテレーゼさんを見ていたベートーベンの気持ちが感じられます。
最初はゆったりしたオルガンの様な響きから始まります。
そのあとから聞こえて来るメロディー(第一テーマ)も嬰ヘ長調のイメージも加わり優雅でしかも爽やかでもあります。
その後違うメロディー(第二テーマ)も聞こえて来ますが、イメージは代わりません。
チャーミングな曲です。
 
2010年07月27日記
3月 05

面白ピアノ曲解説9.「2台ピアノでロックンロール」の巻

 Richard Rodney Bennett / Tempo Di Hard Rock

リチャード・ロドニー・ベネット/ハードロック

(2台のピアノのためのでディベルティメントより第4曲)

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ベネットさんは、1936年イギリス生まれの作曲家です。現在も作曲家として活躍中。映画音楽もかなりたくさん手がけていて、代表作は「オリエント急行殺人事件」などなど。

そのベネットさんが少しユーモアがあるロックンロールの作品を作曲しています。クラシックスタイルで、ロックンロールというのはかなりユニークだと思います。

始めからロックのリズムバリバリです。途中少しアドリブっぽいところもあります。

2人(2台)の動きが一見別々の動きなんだけど実はしっかり構成も考えられています。
聴いていてわくわくする曲です。
2010年07月22日記
3月 05

面白ピアノ曲解説 8. 「暑くても爽やかなブラジル音楽」の巻 ミヨ ー/スカラムーシュ

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ミヨー/スカラムーシュより第3楽章 ブラジレイラ(ブラジルの女)
Milhaud/ Scaramouche Brazileira

今回はフランス人の眼に映った?ブラジル音楽です。作曲者ダリウス・ミヨーは1892年生まれ。フランス6人組と言われた当時新進気鋭の作曲家です。外交官の仕事でブラジルに滞在していた時のイメージで書かれたと思われます。

スカラムーシュは元はピアノとサックスの為の作品ですが、ミヨー本人が2台ピアノの為に改編しました。3楽章のブラジレイラは全編サンバなどの、ラテンのリズムに溢れています。暑くてジメジメ(…これって日本風?)ではなく、暑いけど湿度低く、でも太陽はギラギラの夏のイメージです。暑いけど爽やか!海でちょっとオシャレに過ごすって感じです。

ミヨーさんは、病気でずっと車椅子生活だったらしいです。ブラジレイラの様な陽気な女性に憧れを持っていたのでしょうか…

2010年7月2日記

3月 05

面白ピアノ曲解説7. 「14歳の憂鬱」の巻 スクリャービン/練習曲Op2-1

Scriabin / Etude Op2-114歳の憂鬱」の巻

スクリャービン作曲 / 練習曲作品2-1

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スクリャービンはラフマニノフとほとんど同年代のロシアの作曲家で、ラフマニノフのライバルともいえます。モスクワの音楽院で作曲の先生も、ピアノの先生も同じでした。

スクリャービンのピアノの腕前は、ロシア革命後アメリカにわたり数々の伝説的な演奏を残し演奏家としても超一流だったラフマニノフに学生時代コンクールで競り勝った程だったそうです。
 
ですから、ピアノの作品は数多く残しています。
※スクリャービンには数々の逸話もあるのですが又の機会に!
 
今回はそのスクリャービンの14歳の作品、練習曲を取り上げます。
 
全体に憂鬱で人生のはかなさ、悲しみまで感じ取れる様な曲です。メラコリックの典型と言えるでしょう。
この憂鬱、14歳とは思えません。少なくても私は、14歳の時、スクリャービンよりは未来に希望を持っていたし、脳天気に楽しく生きていた気がします。
※自分と比較しても意味ない?
 
曲はずっと和音の連続です。メロディーが和音のトップに乗っている感じ。和声的にも微妙な感情が感じられるような減七の響きが続きます。最後に始めのテーマが再現される瞬間は鬱積した感情が爆発した感じもします。
 
2010年5月25日記
3月 05

面白ピアノ曲解説6. 「晩年に勝利の行進を作曲する気概」の巻/ブラームス119-4

ブラームス作曲 /4 つの小品 ~ 作品 119-4  「晩年に勝利の行進を作曲する気概」の巻

 

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では、ここでまず、PTNAピアノ曲辞典より梅村さんの演奏で。

 

 

ブラームスは晩年、ピアノの為の小品を作曲しています。数多くの大作を残してきたブラームスとしてはずいぶん「軽い」作品群です。
曰く、晩年になって大作を作曲する気力がなくなってきた。
曰く、ピアノ曲の小品を軽い気持ちで作曲した。
等々。いろいろと説はあります。
※演奏する立場からは内容が濃く、非常に難しいです。でも個人的にはこの作品群は大好きです。

 

さて、今回取り上げた作品119-4はその作品群の一番最後です。
あくまでの私の想像ですが、ブラームスはこの曲で作曲の筆を折るつもりだったのではないでしょうか?
その最後にこれだけの曲を書くブラームスの気概に脱帽です。
※しかし、その後優秀なクラリネット奏者と会い、作曲意欲が湧き、非常に大きなスケールのクラリネットとピアノの為のソナタを作曲しています。
まだまだ、意欲が残っていた…ということでしょうか?
変ホ長調(Es Dur)で書かれています。まず、この調性はブラームス以前の作曲家達も手掛けてきた「英雄」系の調性です。
※英雄系というのは私の私見。例えば、ベートーヴェン・交響曲第三番英雄。ショパン英雄ポロネーズ(中間部)等々があります。格調高く、誇り高く、そして堂々としている調性だと思います。
出だしから、堂々とした和音の重なりから始まります。オーケストラのTutiiを聴いているかの様。
※Tutii:オーケストラで全員が合奏すること。
途中は、少し軽やかな感じです。ピチカートの様な左の伴奏は浮きたつ心を表しているのではないかと思います。
もう一度一番始めのテーマが現れますが、最後は、短調で少し悩みながら何かに追い立てられている様な感じであっけなく終わります。意味深ですね。
2010年5月24日記 / 2013年3月3日追記
3月 05

面白ピアノ曲解説5.【特別編】浅田真央ちゃんのフリーの曲について(2009年)

浅田真央ちゃんのフリープログラムに使われる
ラフマニノフ 鐘 は実はオリジナルはピアノソロ曲です。

Rachmaninoff  Prelude Op3-2

ではここで、ギレリスの全盛期の名演で。

http://www.youtube.com/watch?v=EtuMVBLEWJU

ラフマニノフは「鐘」の音にとても深い思い入れがあったようです。
一説によると小さい頃行った教会での鐘の音に原体験がありずっとそのイメージを持っていた。
これも一説ですが、クレムリン宮殿の鐘の音にインスピレーションを受けたという説もあります。

断定できませんが、私は「原体験」であるという説を支持します。

とにかく、鐘のイメージを元に「前奏曲作品3-2嬰ハ短調」を作曲しました。
出だしから鐘の音をイメージさせる重低音が聞こえてきます。
途中、メランコリックなメロディが聞こえてきて、その後激しいトレモロの音とともに
最初のテーマが非常に重い大きなスケールで再生されます。
楽譜がなんと4段になっています。弾くのも大変です。

真央ちゃんの曲のアレンジは、オーケストラサウンドでしたね。
明後日聞いてみてください。
出だしは原曲のイメージもありましたが、その後は、少しきれいにまとまっていたように思います。

みなさん、よかったら、原曲をお聞きになりませんか?
イメージは違いますが、よい曲です。

2010年2月24日記/2013年3月3日追記

3月 05

子供のためのリトミック・ビアノ講座グッズ2

ドレミパイプ(ブームワッカー)

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ドレミパイプといいます。
アメリカ生まれ、カラフルなビニール製のパイプです。
叩くとドレミ~の音が出ます。

リトミック・ピアノ講座で使っています。
アンサンブルの中で子供たちにも叩いてもらっていますが、
一緒に来られている保護者の方々が結構ウケて叩いてくださります。
ストレス発散?にちょうどよい?

ドレミが赤・黄色・緑とカラフルな色で分かりやすいこと。
チャンバラの様にクロスさせて叩くと和音にもなるので、結構面白いです。

海外では、Boomwhackerと呼ばれています。
なんとプロの演奏集団?の様なグループもあるようです。

 

こちらはSaintsというプロ?集団

 

こちらは、東海大学学生たちによる「山の音楽家」の演奏です。本田記念幼稚園での講座の余興で演奏しました。私も出演しています(笑)

3月 05

Duo Bienfait(デュオ・ビアンフェ)ジョイントリサイタル(2010年11月26日)

デュオ・ビアンフェは山口恵理さんと北村恵見さんが結成したデュオグループです。
山口恵理さんは、国立音楽大学(ピアノ科)で私のクラスで学ばれました。
第1回デュオリサイタルを開かれます。
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2010年11月26日/ティアrラこうとう小ホール
開演19時00分/全席自由2000円
演奏曲目:ピアノソロ
シューマン/パピヨン
ショパン/バラード4番
フォーレ/舟歌3番 他
ピアノデュオ
フォーレ/ドリー
チャイコフスキー/くるみ割り人形
3月 05

貞静学園で教鞭を執っていた江田礼子先生のこと

私もとてもとてもお世話になっていて第二の母の様な存在だった江田礼子先生が1月にお亡くなりになりました。
突然の訃報を私は今日知りました。※2010年1月

去年の桜が咲く頃お会いしてからご無沙汰をしてました。
もう一度先生お会いたかった!残念で仕方ありません。

江田礼子先生は東京都文京区茗荷谷にある貞静学園保育専門学校(貞静学園短期大学)で長く教えていられました。

江田礼子先生にビアノ及び幼児向けの歌唱指導の授業を受けた事がある方は1000人以上はいらっしゃると思います。

3月に先生を偲ぶ会(江田礼子先生はクリスチャンだったのでミサ)が有るようです。

この記事をごらんになって一緒に江田礼子先生を偲んで下さる方ご一報下さい。

この記事が、多くの方の目に止まる様に祈ってます。

yahooブログKazのpianoの話いろいろからの転載 /  2010年2月4日記