Scriabin / Etude Op2-1「14歳の憂鬱」の巻
スクリャービン作曲 / 練習曲作品2-1
スクリャービンはラフマニノフとほとんど同年代のロシアの作曲家で、ラフマニノフのライバルともいえます。モスクワの音楽院で作曲の先生も、ピアノの先生も同じでした。
スクリャービンのピアノの腕前は、ロシア革命後アメリカにわたり数々の伝説的な演奏を残し演奏家としても超一流だったラフマニノフに学生時代コンクールで競り勝った程だったそうです。
ですから、ピアノの作品は数多く残しています。
※スクリャービンには数々の逸話もあるのですが又の機会に!
今回はそのスクリャービンの14歳の作品、練習曲を取り上げます。
全体に憂鬱で人生のはかなさ、悲しみまで感じ取れる様な曲です。メラコリックの典型と言えるでしょう。
この憂鬱、14歳とは思えません。少なくても私は、14歳の時、スクリャービンよりは未来に希望を持っていたし、脳天気に楽しく生きていた気がします。
※自分と比較しても意味ない?
曲はずっと和音の連続です。メロディーが和音のトップに乗っている感じ。和声的にも微妙な感情が感じられるような減七の響きが続きます。最後に始めのテーマが再現される瞬間は鬱積した感情が爆発した感じもします。
2010年5月25日記
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