寺尾友希さんがF部門(一般の部)で最優秀賞
毎年審査でもお伺いしているピアノフェスティバルin知多のコンクール。年々レベルが上がってきました。
2008年は国立音楽大学で、私のクラスで勉強されている寺尾友希さんが、F部門(一般の部)で最優秀賞を受賞されました。
予選会2008年5月10日(土)・11日(日) / 本選会2008年6月1日(日)
いずれも愛知県半田市福祉文化会館 大ホール(雁宿ホール)
旧オフィシャルサイトより転載 2008年5月記
カラーイメージ分析にはカラーイメージチャートとカラーイメージスケールという2つの先行研究があり、実際に色彩における分析に利用されています。
カラーイメージスケールは株式会社日本デザイン研究所の小林重慶氏が考案しました。以下の色彩に関する分析を行うことができます。
カラーイメージチャートは、南雲治嘉氏が考案しました。
両者とも大まかな分析手法は同じです。
形容詞と色彩の関連について因子分析を行い、評価軸を策定します。その評価軸上に各形容詞を評価値を元にプロットしたものが基本に使われています。
【言語イメージスケール】
以上の様な研究によって色彩と形容詞イメージの間の関連性は定義づけられています。
言葉はどのようにして発生したのでしょうか?
ラマ・チャンドラン(V.S.Ramachandran)は、言葉の発生に共感覚がかかわっていると考えています。
明確な共感覚的比喩ではなく、緩やかな感覚・共感覚的比喩が作用していると考えています。
口の動きとと形のイメージの呼応から言葉が生まれたという説です。
典型的なQuestionがあります。
この図形(2つ)にブーバとキキのどちらかの名前をつけるとすると
どちらがブーバですか?どちらがキキですか?
※ブーバ・キキともに何の意味もない言葉です。
※ラマ・チャンドラン(V.S.Ramachandran)が行っている実験です。
90パーセント以上の人が、左:ブーバ、右:キキと答えるそうです。皆さんはいかがですか?
この図形の形と言葉のイメージに関連性を感じませんか?
感覚間の交じり合いや関連性を感じることから言葉が生まれたのはないか?
と脳科学の権威である、V.S.ラマチャンドラン氏は主張しています。
共感覚にはいろいろなタイプが存在することが知られています。
#1色聴感覚(音と色) #2文字と色 #3言葉から味を感じる の3つのパターンの共感覚保持者が高い確率で存在する事がわかっています。
1.色聴感覚(音と色)
音楽家によくみられる感覚であり、代表的な共感覚ともいえます。
ここでは、顕著な例である、ある特定の音を聞くと明確にある特定な色を感じる人について説明します。
過去には、「自分は色聴感覚保持者である」宣言しているものの、実際には疑わしい人もいたようです
明確な色聴感覚を保持していたと思われる作曲家は以下の2人です。
アレキサンダー・スクリャービン (Alexander Scriabin)
オリビエ・メシアン (Olivier Messiaen)
メシアンの色聴感覚について(逸話)
自分の曲が演奏される演奏会のリハーサルで、指揮者(ピエール・ブーレーズ:世界的な作曲家でもあり指揮者でもある人)に向かって、「違う!!そこは紫じゃない!!オレンジだぁ!!」と叫んだらしい。。もちろんブーレーズは「そんな風に言われてもわからないよ!!」と怒ったとか?
スクリャービンの色聴感覚について
「カラードオルガン」という音に合わせた色彩(光)が出る楽器をつくたことでも有名です。
彼の作品の演奏会は最近も改めて行われて話題になりました。
2.文字と色
共感覚を保持する人の中に、特有の文字が色と関連付けて認識される人がいます。
よく知られているのは、数字です。ここでは、数字と色彩の関連についてご説明します。
細かく分けると数字と色彩の関連を感じる人にも2つのパターンがあります。
数字と色彩の関連#1→図形そのものと色彩が結びついている。
数字と色彩の関連#2→数字のイメージと色彩がむすびついている人がいます。
反応の違いは、脳内のどの部位で交錯が起きているか?に深く関係しています。
たとえば「1」が赤く見える。「3」が青に見える人だとすると…
数字と色彩の関連#1の場合
1・2・3・4・5 → 1・2・3・4・5
一・二・三・四・五→ 一・二・三・四・五
数字と色彩の関連#2の場合
1・2・3・4・5 → 1・2・3・4・5
一・二・三・四・五→ 一・二・三・四・五
となるそうです。
もし、読んでいただいているあたなが、このような感覚を持ていられたら、
ぜひ、メールしてください。
3.言葉から味を感じる
共感覚を保持する人の中には、言葉を聞くと味を感じる人もいます。特定の言葉を聞くと瞬時にある味を感じるそうです。
たとえば
「みゆき」→すっぱい 「さゆり」→甘い …といった感じです。
でも「梅干し」→すっぱい は、条件反射なので違います(笑)
すると、言葉から味を感じる共感覚保持者の方は、中学時代のクラスメートに「みゆきさん」がいたとすると朝ホームルームで名前が呼ばれるたびにすっぱい感じがするのです。これは甘すっぱい青春の思い出とは違います(笑)
A.共感覚って?
共感覚(synesthesia)とは、ある刺激に対して二つ以上の異なる感覚の関連を感じる感覚です。
たとえば、文字に色を感じたり、音に色を感じたり(色聴感覚)、形に味を感じたりする。
共感覚には以下の2つのパターンがあると考えられています。
1.非常に明瞭に感じられるいわゆる「共感覚保持者」→200人に1人~25000人に1人
2.意識はしていないが緩やかに共感覚を感じている→ほとんどすべての人?
では、次に「共感覚保持者」について考察します。
B.共感覚保持者・・・子供のころは誰でも共感覚保持者?
子供のころ(言葉がしゃべれるようになる前)には、各感覚がまだ確立していない為自然に共感覚を保持しているのではないかと考えられています。
以下の様な先行研究が存在します。
先行研究#1 / ローレンス・マークス(Lawrence Marks)
幼少時に強い共感覚を体験した子供達の多くは大人になるとそれを失うが2000人に一人の割合で持ち続ける人もいる。人間の発達段階での生理的な変化によって、共感覚が起こる。
~Marks, Lawrence E. “Synesthesia: The Lucky People with Mixed-up Senses.” Psychology Today 9,1975
先行研究#2 / ダフニ・マウラ(Daphne.Maurer)&チャールズ・マウラ(Charles.Maurer)
生後4ヶ月未満の乳児は皆共感覚的な反応を示し、脳が感覚器官ごと独自に反応する様に分化がなされていない。
~Maurer, Daphne and Maurer, Charles, The World of the Newborn, New York Basic Books, 1992
先行研究#3 / デイヴィッド・レヴコヴィッツ(David Lewkovicz.)&ジュエリー・ターケヴィッツ(Gerald. Turkeaitz.)
幼い乳児は五感のいずれにおいても、その刺激の強弱しか区別していない。また、視覚刺激と聴覚刺激の間には何の区別も存在していない。
~Lewkovicz. David and Turkeaitz. Gerald, Intersensory Interaction in Newborn, Child Development 52, 1981
C.共感覚は遺伝するの?
感覚的な感覚は子供の頃はかなり強く誰もが持つようです。
その感覚は次第に成長に従ってだんだん意識されなくなるようです。
しかし、ある特殊な遺伝的要因を持つ人はその感覚を保持したまま大人になる場合が多い。
その遺伝について1995年くらいからケンブリッジ大学で研究されました。
先行研究 / ケンブリッジ大学での研究
・共感覚という遺伝的特性はX染色体を通じて遺伝する。
・男性は皆X染色体とY染色体を持っている。娘には遺伝的に父親の持つX染色体が必ず引き継がれる。
よって共感覚は、その能力を持つ父親から娘に100%遺伝する。父親から息子には遺伝しない。
・息子は母親からX染色体受け継ぐ。しかし母親は2本のX染色体を持っている。
よって母から息子へ遺伝する確率は50%になる。
・共感覚の男女比はおよそ男:女=1:7となっている。
よって、遺伝的な形質によって共感覚が引き起こされている事が裏付けられる。
~Patoricia Lynne Duffy, Blue Cats and Chartreuse Kitters (邦題:ねこは青、子ねこは黄緑)早川書房 2002
D.得られた共感覚はその後どうなるの?
ほとんどの人は、無意識に感じられる緩やかな感覚としては残りますが、子供のころは誰もが保持している「明確な」共感覚が次第に消滅すると考えられています。
消失する理由について以下のような先行研究 / ラマ・チャンドラン(V.S.Ramachandran)
刈り込み遺伝子の存在について
・胎児の時、我々は誰でも脳内に過剰な結合(共感覚的な結合)をもって生まれる
・その結合(共感覚的な結合)が「刈り込み」遺伝子の作用で刈り込まれ、普通の感覚に落ち着く。
・共感覚の人たちは、「刈り込み」遺伝子に欠陥があり、余分な結合を切ることができない。
だから共感覚が生まれる。
~「脳の中の幽霊」「脳の中の幽霊ふたたび」角川21世紀草書
E.では、普通の人には共感覚はないの?
共感覚比喩といわれているおぼろげな感覚をだれもが持ち得ています。
共感覚的比喩とは、視覚・聴覚・触覚等々の間隔の関連性から感じることができるインスピレーション(連想)へを指します。
たとえば、広い草原の絵を見たときに感じる爽快感とか…
つまり、共感的比喩は芸術的なインスピレーションに繋がります。
では、ここで共感覚的比喩を用いている例を示します。
1.絵画における共感覚的比喩の実例
題名:「Silence is so accurate.」 (静寂がとても正確です。)
Mark Rothko(1903-1970)
※ロシア生まれで,アメリカで活動を続けていた画家
「音楽 ピンクと青Ⅱ」
~音楽を”眼でみえるもの”に翻訳した例~
Georgia O’Keeffe(1887-1986)
2.言葉と色彩の関連
過去の文学作品の中にも共感覚的比喩を用いている例を見ることができます。
ティム・キャロル(T. Carol)~イギリス,グローブ座の演出家
シェークスピアは、台詞の中には共感覚的比喩用いている。
A.複数の感覚を結びつけた比喩表現・・・・「心が石になった」、「苦い寒さ」
B.抽象的な概念を使った比喩・・・「音楽が波に運ばれている」
3.マルティメディア
A.音楽と映像の融合
共感覚的な感性が反映された一例:ウォルト・ディズニー社制作,映画「ファンタジア」
音楽を表す映像は共感覚または、2つ以上の感覚の連携によって描写されていると言えます。
B.音楽と映像と触覚(圧力センサーも含む)の融合
●東京ディズニーランド:「Star Tours」、「ミクロアドベンチャー」
●東京ディズニーシー:「ストームライダー」
以上のアトラクションは、観客が映像(視覚イメージ)と圧力センサーによる姿勢変化と立体音響(聴覚イメージ)の組み合わせによって、バーチャルリアリティを体験する事ができる。
さらに、「ストームライダー」では、水蒸気等の噴出によって触覚にも刺激も与えている。
※論文の一部をPDFにて公開させていただいております。ご自由にお読み下さい。尚、引用する場合はご一報ください。無断転用はご容赦ください。公開していない論文をお読みになりたい場合はこちらへてご一報ください。
コレスポンデンス分析による音楽の特徴認識
ラフ集合による音楽の特徴認識 / Recognition of music characteristic with rough sets
コレスポンデンス分析による楽曲の特徴認識
コレスポンデンス分析による音楽の特徴認識
ラフ集合による音楽の特徴認識
調性イメージと色彩イメージの感性的対応に関する研究 【博士学位論文】
Synesthesia and Common Recognition Concerning Music and Color
絶対音感と色聴感覚 / Perfect Pitch and Color-Heard-Sense
楽曲のリコメンドシステムに必要な音楽パラメータ / Music parameter needed for music redommendation system
音感と色聴感覚 / Solfege ability and Color-Heard-Sense
音楽と色彩の協調的特徴抽出について/ Cooperative characteristic extraction of music and color
音楽経験のレベルによる調認識の差異について / Difference of tonarity recognition depend on level of music experience
絶対音感保持者の色聴感覚 / Color-Heard-Sense of an absolute pitch holder
Correlation of Music Recognition Level and Tonarity Recognition
Correlation of Synethesia and Comomm Recognition Cocerning Music and Color
音感と色聴感覚 / Solfege ability and Color-Heard-Sense
音楽専用形容詞イメージチャート作成の可能性 / Possibility of the adjective imge chart creation only for music
Individual Difference on Feature Recognition of Music
音楽評価における共感覚と共通認識 / About the difference of synthesea and common regnition in music evaluation
音楽とカラーイメージの感性的対応について / Kansei Correspondence between music and color
音楽とカラーイメージの類似性について / Similarity between music and color image scale
平塚平塚おとなのピアノサークル First Concert
私もお手伝いさせていただいている平塚のおとなのピアノサークルの皆さんが今までより大きな演奏会を開きます。私も演奏しました。
第7期東海大学こどものためのリトミック・ピアノ教室
第7期が2012年5月9日から始まりました。1年に前後期を開催しているので、丸三年過ぎて4年目に突入しました。施設を貸して下さっている 東海大学付属本田記念幼稚園講座のマネージメントをしてくださってる 東海大学エクステンションセンタ―に感謝です。この講座は以下の様なコンセプトで開催しています。「リトミックの要素を取り入れてお子さんに楽しみながらピアノを学んでいただく」始めは手探りでいろいろと悩みましたが、去年くらいから大まかな方針が固まり今年からは、講座内容(カリキュラム)の標準化を目指しています。学生・院生諸君にTA(ティーチング・アシスタント)として授業の一部分を任せています。彼女らへの現場の提供とその環境の中での彼女らの成長も考えて開催しています。今回、一緒に講師をしてくれている上村綾乃さんが子供たちにドレミのキーボードでの場所をを楽しみながら覚えてもらうために新しいグッズ(ドレミ・さかな)を提案してくれました。ドは赤、レは黄色…となっていますが、この配色はミュージックベルの配色に準じています。リトミック分野のアンサンブルレッスンでミュージックベルを多用しているので色彩的な関連を目指しています。